借金を返済するための節約方法と返済できないときの解決方法
節約することで借金返済の負担を減らすことができるので、まずは節約方法を紹介します。
節約だけでは借金の返済が苦しい場合、借金を減らしたり、ゼロにしたりするために、債務整理が必要になることがあるので、債務整理の手続きについても詳しく解説します。
借金を返済するための節約方法
毎月の収支を把握する
節約を始めるには、毎月の収入と支出を把握することが大切です。
給与明細、銀行やクレジットカードの明細、領収書などを確認することで、毎月の収支を把握することができます。収支を把握することで、毎月使っているお金の流れが明確になって、使いすぎや不必要な出費をしている部分を見つけることができます。
ただし、毎月の支出をまとめるだけでは充分ではありません。本当に節約できる項目を見つけるには、費目を分けて、どこをカットできるかを確認することが大切です。
ここに挙げた項目はあくまで一例なので、各家庭によって支出は違うことを理解しておいてください。
項目 | 内容 |
---|---|
居住費 | 物件の家賃や住宅ローンの支払いにあてるお金 |
水道光熱費 | 水道、電気、ガスなどの支払い |
保険料 | 生命保険や個人年金保険の保険料 |
通信費 | 携帯電話やインターネットにかかる費用 |
項目 | 内容 |
---|---|
食費 | 毎日の食事にかかるお金 |
日用品代 | 日用品を購入するためのお金 |
娯楽 | レジャーや趣味に使うお金 |
医療費のような予期せぬ出費や、葬儀や結婚式のご祝儀といった出費が発生することがあります。自分の生活状況に合わせて費目を設定することが大切です。そうすることで、自分のお金がどこに使われているのか、より明確にすることができます。
家賃を安くする
借金返済にあてるお金を増やすには、家賃を安くすることが大切です。
もし、生活費が収入の30%以上になっているようなら、もっと安いところに住むことを検討することが必要です。引っ越しにはお金がかかりますが、引っ越し費用がかかっても、長期的な節約になるはずです。
例えば、一人暮らしの場合、月7万円のところから月5万円のところに引っ越せば、月2万円の節約になります。年間であれば24万円の節約になります。ただし、持ち家の場合は、引っ越しではなく、住宅ローンを低金利に借り換えることで、月々の居住費を下げることができます。
水道光熱費のプランを変更する
水道、電気、ガスの料金を抑えるためには、現在の料金プランを見直して、より安いプランに変更することが大切です。より安い料金プランや業者に変更することで、光熱費を大幅に節約することができます。
また、毎日の習慣を変えるだけで、水道代を安くすることができます。例えば、お風呂の水を洗濯に利用する、水道の使い方に気をつける、シャワーを浴びすぎないなどです。
保険料を解約する
保険の保障は主契約と任意に付加する特約で組み合わされています。
複数の保険に加入していると、保障内容が重複してしまうことがあります。重複している特約を解約することで、保険料を節約することができます。
また、保険を比較して、同じ補償内容でより安い保険に乗り換えることも保険料を安くする方法の1つです。
通信費を節約する
携帯電話の契約プランを見直す
携帯電話の料金は、「基本料金」「インターネット利用料」「データ通信料」「追加料金」の4つで構成されており、「基本料金」がもっとも大きな構成要素となっています。
携帯電話料金を安くするためには、まず基本料金のプランを見直すことから始めましょう。
通話をあまりしないのであれば、より安いプランに変更することで節約ができます。また、データ通信の使用量を確認して、より自分のニーズに合ったプランを選択することも有効です。
追加料金については、紛失・故障したときの保証やテザリングなどのサービスが必要かどうかを見直して、いらないものは外すことが大切です。
スマホと自宅のネット回線をまとめる
自宅のインターネット回線をスマホと同じキャリアにすることで、スマホ料金の割引につながる可能性があります。
モバイルWi-Fiを持つ
モバイルWi-Fiは、屋内外を問わず、Wi-Fi接続によるインターネットアクセスができます。
Wi-Fi通信を使用することで、携帯電話のパケット通信でのデータ使用量を抑えることができ、スマホのデータ使用料の節約につながります。
デビットカードを使用する
クレジットカードは便利ですが、銀行口座からすぐに手数料が引き落とされないので、使いすぎにつながる可能性があります。
毎月の支出を把握するには、代わりにデビットカードを使用することをおすすめします。デビットカードで買い物をすると、銀行口座から即座に費用が引き落とされるので、使いすぎや無駄づかいを抑えることができます。また、手数料がかからないので、長い目で見れば節約にもなります。
車代を節約する
自動車を所有すると、税金、保険、メンテナンス、燃料、駐車場代など、さまざまな費用がかかり、家計を圧迫することがよくあります。
これらの費用を最小限に抑えるためには、車の使用量を減らす、安いメンテナンス用品を選ぶ、燃料費を削減するためにできるだけ徒歩にする、安い駐車場を探すなどの対策があります。
また、たまにしか車を使わないのであれば、カーシェアリングやレンタカーを利用して、税金や保険料などのコストを削減することもできます。
フリマアプリを活用する
定価よりも安くお得に買い物をするためには、フリマアプリでより安い価格をチェックすることで節約できます。また、アプリで購入するだけでなく、使っていない持ち物を出品して現金化することもできるので、借金返済の助けになる可能性もあります。
ポイ活をする
多くのショッピング施設では、利用額に応じてポイントを還元しています。毎月の買い物でこのポイントを貯めて、次回の買い物で利用することができれば、節約につながります。
いわゆるポイ活ですが、あまりに多くのポイントプログラムを利用すると、ポイントが貯まりにくくなることがあります。
節約しても借金が返済できないときの解決方法
節約をしても借金返済が苦しい場合、債務整理をすることで解決できます。
債務整理の手続きをおこなうことで、返済中の借金を減らしたり、ゼロにしたりすることができます。債務整理の方法には、任意整理、個人再生、自己破産の3つがあります。
利息をカットして毎月の返済額を減らす任意整理
借金の返済額を減らしたい、返済期間を延ばしたいと考えている方には、任意整理で貸金業者と交渉できます。
任意整理は、司法書士や弁護士といった専門家と一緒に貸金業者と交渉して、将来の利息をカットして、借金の返済期間を延長することができます。これにより、毎月の支払額を減らして、借金を返済することができるようになります。
借金を最大90%減らせる個人再生
個人再生は、司法書士や弁護士といった専門家に依頼して、再生計画書を裁判所に提出する手続きです。返済計画書には、返済する借金の割合、毎月の返済額、返済期間などの詳細が記載されています。
裁判所が返済計画を認めれば、借金の利息が減って、借金の元本が最大90%まで減額されます。残りの借金を原則3年(最長5年)以内に返済できれば、残りの借金は免責されます。さらに、住宅ローンを支払っている方は、住宅を残しながら支払いを続けることもできます。
残った借金をゼロにする自己破産
自己破産は、司法書士や弁護士といった専門家に依頼をして、破産申立書などの必要書類を裁判所に提出する手続きになります。自己破産が認められれば、借金を減らしたり、ゼロにしたりすることができます。
ただし、ギャンブルで発生したような特定の種類の借金は、自己破産しても「免責不許可自由」で、免責されない場合があるので注意が必要です。